平成17年後期常設展

常設展示

常設展案内

平成17年度 後期常設展 -しあわせ文様-

(会期:平成17年10/19~平成18年4/25まで)


今回の常設展は吉祥文に注目していきます。吉祥文とは、おめでたい事や良い事を意味する文様のことです。漢字の発音が同音であったり、外見的な特徴からシンボル化されたものが中心で、その多くが中国から各地へ伝わりました。

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■琉球漆器に見られる中国文化の影響

琉球は王朝時代、中国や日本、周辺諸国と交易し、さまざまな文化を取り入れてきました。特に中国とは、臣下の礼を尽くす代わりに交易を認められるという朝貢体制の中で深い関係を築き上げ、強い影響を受けてきました。琉球漆器も例外ではなく、漆器製作の技術は中国から伝わったとされています。作品からは、技法・様式・文様など至るところにに中国の影響が見受けられます。

朱漆花鳥沈金入角皿朱漆三つ石文牡丹唐草箔絵足付盆
朱漆花鳥沈金入角皿朱漆三つ石文牡丹唐草箔絵足付盆

■聖獣

龍の文様は権威の象徴としてよく用いられました。龍は想像上の動物で、水中に住み、雲に乗って天に昇ると言われています。そして、姿かたちを変える霊力や、雨を降らす霊力を持っているとされます。鳳凰・麒麟・亀とともに四霊獣といわれ、その中でも一番上の地位を持つ霊獣です。また、同じく四霊獣の一つである鳳凰の文様の漆器もあります。鳳凰は中国で考えだされた想像上の動物で鳥の王とも言われています。天下の乱れを知り、良い君主があらわれ平和になったときに出現するとされることから、世の中の良い景気と幸運の前触れをあらわす吉祥文とされます。

黒漆龍鳳凰虎堆彩漆文庫黒漆孔雀牡丹唐草沈金台
黒漆龍鳳凰虎堆彩漆文庫黒漆孔雀牡丹唐草沈金台

■長寿・子孫繁栄

長生きをし、子孫に恵まれて世代が連綿と続くことは、人々の重大な関心事でした。その象徴としてさまざまな吉祥文が生み出され、身の回りの品々に描かれています。子孫繁栄を意味する吉祥文の中でも琉球で好んで用いられたのが、葡萄栗鼠の文様です。葡萄は蔓が広がり多くの実がなることから豊かさや多産の象徴とされています。また、栗鼠も子をたくさん産むことから多福・多産・子孫繁栄を意味します。その他にも、長寿を意味する桃や海老の文様の漆器を展示します。

黒漆花鳥箔絵密陀絵桃形食籠黒漆葡萄栗鼠箔絵花形遊具箱
黒漆花鳥箔絵密陀絵桃形食籠黒漆葡萄栗鼠箔絵花形遊具箱

■富・幸福・出世

中国では、あらゆる事物に特別な意味付けをして文様化しており、その種類は植物や動物、事象など多岐に渡ります。魚の文様は、中国で古くから用いられたものの一つで、「余」と同音であることから、余裕のある暮らしを意味する吉祥文とされています。また、蓮の傍らに一羽の鷺をあらわした図は、科挙連続合格(一路連科)という出世を意味する吉祥文です。

透漆鯉漆絵容器弁柄黒漆鷺密陀絵膳
透漆鯉漆絵容器弁柄黒漆鷺密陀絵膳

■琉球漆器名品室

琉球漆器の中でも特に優れた作品や歴史的に価値のある作品を展示しています。

朱漆竹虎連珠沈金螺鈿座屏黒漆司馬温公訓螺鈿掛板
朱漆竹虎連珠沈金螺鈿座屏黒漆司馬温公訓螺鈿掛板



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