浦添市牧港のコープおきなわ前を流れる牧港川に、実はこんなにたくさんの生きものがいるんです!中には、希少な生きものもいます。どのような珍しい生きものがいたかみてみましょう。

 


セイタカシギ
Himantopus himantopus
チドリ目 セイタカシギ科 

沖縄県レッドデータブック、
環境省レッドリストに
掲載されています。

 淡水域の浅瀬で数羽の群れとなり、
採餌したり、休息したりする姿が
観察されました。



セイタカシギ


 県内には冬鳥として、河口部、干潟、内陸湿地に飛来し、越冬します。

ピンクの細長い足が鮮やかで、水辺で軽やかに餌をとる姿から「水辺のバレリーナ」の愛称があります。くちばしはまっすぐで細長く、わりと深い水の中からも上手に昆虫や小魚を捕まえて食べます。

体の上のほうは光沢のある黒で、成鳥の頭部は、全体が白いものや黒斑の大きいもの、小さいものなどいろいろあります。腰や尾は白です。

参考文献:「沖縄の野鳥」沖縄野鳥研究会編、「日本の野鳥」山と渓谷社

 

カワセミ
Alcedo atthis
ブッポウソウ目 カワセミ科

 沖縄県レッドデータブックに
掲載されています。

広い範囲で
川岸にとまって休息したり、
飛んでいるのが見られました。



カワセミ

県内各地に留鳥として生息します。方言名は「カーラカンジュー」。

体はスズメくらいで小さいですが、鮮やかなコバルトブルーの背中とオレンジのお腹で、大きな黒いくちばしをもつ、とても美しい鳥です。水面近くを一直線に、ときには「チィー」と鋭く鳴きながら飛び、枝にとまったりホバリングをして餌の小魚を探します。見つけると、一直線にダイビングして捕まえます。

繁殖期には、雄が雌に、餌の小魚をプレゼントして愛情表現します。

参考文献:「沖縄の野鳥」沖縄野鳥研究会編、「日本の野鳥」山と渓谷社、
        「日本の野鳥590」平凡社

 


オオイシソウ
Compsopogon coerulens
オオイシソウ科 

沖縄県レッドデータブック、
環境省レッドリスト、
水産庁データベースに
掲載されています。

 淡水域の数カ所で、
岩などに付着して生育していました。




オオイシソウ


 県内では沖縄島、石垣島、与那国島に、県外では北海道、福島県、群馬県、関東以南、四国、九州に分布しています。

淡水産で、体はひも状、色は暗藍緑色、主軸の太ささは1mm、長さは30cm~40cmくらいです。湧水井戸の中や、流れのあるきれいな河川に生育しています。

 参考文献: 沖縄県レッドデータブック

 


オオウナギ
Anguilla marmorata
ウナギ目 ウナギ科 

水産庁データベースに
掲載されています。

広い範囲で夜間に活動しているのが
みられました。



オオウナギ

ウナギの大型化した「大ウナギ」ではなく、全く別の種です。全長が2mくらいにもなる、茶褐色のウナギで、県内各地に生息します。

河川の中流域や湖の底に穴を掘ってすみ、魚類、エビ類、カエル類などを食べます。海域で産卵する通し回遊魚(説明はこちら)です。幼体は夏に河川に溯上してくることが知られています。

いわゆるウナギとこの種が同じ河川に生息する所では、ウナギが河口から下流部に生息し、この種が中上流部に生息するとされています。

参考文献:川那部浩哉・水野信彦, 1989. 日本の淡水魚. 山と渓谷社, 東京, 720pp.

 

 こんなエビ類やカニ類も、広い範囲の淵や瀬で確認されました。



ツメナガヨコバサミ



モクズガニ


コンジンテナガエビ

 

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