商圏コラムVol.14 浦添市での都市開発計画と県全体への効果について

記事番号: 1-6335

公開日 1900年01月01日

1.今後、浦添市内で予定される都市開発計画

先日のコラムでも触れましたが、浦添市では、各種公表資料などによると県内小売流通大手のサンエーとパルコによる大型商業施設「沖縄・浦添西海岸計画」などで、湾岸道路に面したウォーターフロントの開発エリアに新たな複合交流施設の開業が予定されています。これらは、県内の主な大型施設(ショッピングセンター)の中では最大級の店舗面積(60,000㎡予定)を誇る超大型施設となるようです。

そのような中、沖縄を取り巻く環境として、人口増加に加えて、多くの観光客が訪れており、県内での消費が堅調に推移していることから、県民によるさらなる需要喚起、多様化する観光ニーズをキャッチアップすることで浦添市内のみならず周辺地域への効果が期待されます。また、今後の那覇空港滑走路増設や西海岸地域での幹線道路などの主要インフラ整備計画なども加味すると、沖縄観光振興への貢献も期待されます。

これまで大型商業施設の開業などによる都市開発の事例は各地にあり、さまざまな効果などが定量的に試算されています。それら都市開発による効果として、産業連関分析などを用いたケースが多く一般的に大きく2つの効果が考えられます。一つは、施設などの建設による効果が挙げられ、もう一つは当該施設などの開業に伴う各種ランニング効果です。ちなみに、後者について、さらに細かく掘り下げていくと「開業後の設備投資による効果」や「就業者の増加による効果」、「観光地として観光客の増加による効果」、「入居店舗テナントなどの売上による効果」などとさまざまな効果が想定されます。

現時点において、入手できる情報に制約があるため、既に公開されている基礎な情報や関連する各種統計データなどに基づき、浦添市での大型商業施設の開業に伴う沖縄全体へのインパクトなどについて整理してみたいと思います。
まず、施設などの建設に関しては、土地整備や建物の建築などに伴う効果などが想定されます。産業連関分析など県内における産業間取引の構造を踏まえると、直接・間接的な効果などを含めて整備費用の約1.4〜1.7倍程度になることが予想されます。仮に、約100億円の整備費用であれば、間接的効果なども含めておおよそ140〜170億円ほどとなります。

次に、大型施設の開業に伴う各種ランニング効果に関しては、少々ラフな推計となりますが、商業統計などから百貨店やスーパーなどの小売業における売場面積あたり(商品)販売額と公表されている売場面積などから年間販売額を推計します。その中から、当該施設の年間ラニングコスト(他産業への発注額など)を整理すると直接的な効果として約107億円となります。さらに、他産業への受発注を経由した間接的な効果まで含めると総額で約173億円と推計されます。(図表)
ただし、これらの数値は (特にランニング効果)、ある前提条件を基に推計しており、他地域にある商業施設との競合などを加味していないこと、また、同計画において、商業施設だけでなくホテルなども含む多機能な施設・エリアとなり、商品販売以外によるさまざまな効果なども想定されることからある程度の幅を持って捉える必要があります。
 


 図表:効果の波及イメージ
 
   出所:沖縄県産業連関表(2011年)などより作成。
 注:本件は、浦添市内における都市開発による沖縄全体による効果である。

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