記事番号: 1-16014
公開日 2026年11月02日
初めての書道作品展
2025年度南米移住者子弟研修生
勢理客 宮城 フェルナンダ(ブラジル)
みなさん、こんにちは!お元気ですか。
前回のお便りから少し時間が経ってしまいました!
沖縄祭りは無事に終わり、やっと数週間ゆっくりできると思っていたのですが、そう長くは続きませんでした。10月中旬に書道の作品展があったので、すぐにまた書道の練習を始めることになりました。

(写真1)作品展の案内
今回の作品展では、何を書くか自由に選ぶことができました。そこで私は、沖縄で過ごした時間だけではなく、ブラジルに戻ってから学んだことも表せる言葉を書きたいと思いました。
私はサンパウロの活気があって、時間の流れが速い生活が好きです。でも、そのような環境はとても疲れることもあります。サンパウロはブラジルで「チャンスの街」とも言われていて、仕事中心で競争の激しい街でもあります。そのため、私たちは仕事や経済的な面で成長するために、いつも一生懸命努力して、先のことを考えて計画しています。でも、その目標を達成するために、自分自身のことを後回しにしてしまうこともあります。
沖縄に着いたばかりのころ、私は何事も完璧にしなければならないと思っていて、なかなかその気持ちから離れることができませんでした。ちゃんとできているか、十分に早く学べているか、一つひとつの機会をしっかり生かせているかをいつも気にしていました。そして、もっと頑張って、もっと成長しなければならないと思っていました。
しかし、沖縄で文化の授業や毎日の生活を4か月間経験する中で、少しずつ考え方が変わっていきました。次に何をしなければならないかをいつも考えるのではなく、今、目の前にあることを大切にすることを学びました。また、今していることに一生懸命取り組むことは大切ですが、自分ではどうすることもできないこともあり、それを受け入れてもいいのだと学びました。
この考え方は、ブラジルに戻ってからも大切にしています。サンパウロの速い生活の中では、次の目標や仕事、達成したいことばかりを考えてしまいがちです。でも、沖縄での経験を通して、いつも何かに向かって進んでいなくてもいいのだと気づきました。時には、今していることを大切にして、その時間を楽しむことも大切なのだと思います。
だからこそ、今回の作品展で書く言葉を選ぶとき、私は**「晴耕雨読」**という言葉を選びました。「晴れた日は畑を耕し、雨の日は本を読む」という意味です。私にとってこの言葉は、働くときには働き、休むときには休むこと、そしてそのどちらも人生に必要だという考えを表しています。
そして、この言葉は、書道の練習を通して学んだことともつながっていると感じました。書道には、練習や忍耐、集中力が必要です。でも、一度筆が紙に触れたら、書いたものを消したり、直したりすることはできません。その結果を受け入れて、次に進むしかありません。そういう意味でも、書道を通して、完璧を求めすぎず、今していることに集中することを学んだと思います。
作品展の日には、みなさんの作品を見ることができて、とても驚きました。ほかの生徒さんに、なぜその言葉や漢字を選んだのかを聞いてみるのもとても面白かったです。一人ひとり違う理由がありました。漢字の形が好きだから選んだ人もいれば、難しい漢字を選んで自分に挑戦した人もいました。そして、私と同じように、自分にとって意味のある言葉を書きたいと思った人もいました。
今回、このような作品展に参加することができて、とても楽しかったです。これからも書道の練習を続けていきたいと思います。そして、2年後に次の作品展が開催されるときには、今の自分を振り返って、どれくらい上達したかを見ることができたらいいなと思います。
次回のお便りで、またお会いしましょう!

(写真2)日本文化協会で開催された作品展の入口

(写真3)書道クラブの生徒たちの作品の一部

(写真4)今年の作品展に出品した私の作品
