【ROAD】18 安次嶺周さん(30.02)

記事番号: 1-2913

公開日 2018年02月06日

road18 安次嶺周さん



絵とダンス、同じ表現の舞台で挑む



 赤いレース付きタンクトップに黒スパッツ姿が印象的なパーティーダンサー、“粒マスタード安次嶺”こと安次嶺周さん(37)。結婚式の余興やイベント、ライブなどに出演し、沖縄を盛り上げています。

「そもそもハートはそんなに強くないし、本番前はいつもソワソワしています」と話す安次嶺さんの転機は、2002年に活動を始めたインディーズバンド“NEW TOWNER”でラップ担当をしていた時のこと。恥ずかしさから自分の殻を破ることができず、イベントオーディションの審査員から「馬鹿をやるならもっと思い切ってやれ」という厳しい言葉を掛けられます。

 安次嶺さんの胸に強く響いたこの一言は、自身の中でブレーキをかけずに好きなことを思いっきりやる大切さを意識させるものでした。その後のイベントで、「母親の水着を着てダンスを披露したら面白いんじゃないか」と舞台に立ったのが“粒マスタード安次嶺”の原点であり、現在の活動につながっています。

 



もう一つの顔 イラストレーター Shu Ashimine



 バンドはメンバーが30歳になるのを機に解散。友人らがそれぞれ仕事や家庭を持つ姿を見た安次嶺さんは、自分も何か始めようと、幼いころからなんとなく描き続けていた大好きな絵を本格的に取り組むため一念発起。イラストレーター“Shu Ashimine”として絵を描き始めます。

 その後結婚、奥さんの妊娠をきっかけに“ママのための絵本”を制作します。

 17年10月に出版した自身初となる本のタイトルは『Little new life(新しい生命)』。産道を通って子どもがお母さんに会いにいくという物語です。

「妻が初めての妊娠のとき、子どもと会える期待もあったと思うのですが、側にいて不安なのが伝わりました。だから、この本を読んだお母さんたちが、子どもがおなかの中で頑張っているから、私も頑張るという気持ちになれたらいいな」と安次嶺さんは本への想いを語ります。

 



個展の様子



 



 奥さんから母親目線の気持ちを聞きながら作り上げた本はセリフだけのシンプルなもの。本を手にした人がそれぞれの出産経験から感じた事を付け加えて読めるようになっており、妊婦さんや育児に励むお母さん、教育者などから好評を博しています。

 



個展の様子



 



「見てくれる人がいて成り立つものだからこそ、その人の心を動かしたい」



 安次嶺さんの目標は今の活動を継続していくことです。イラストレーターもダンサーも決して安定した職業ではありませんが不安はないと笑顔を見せます。「絵もダンスも一生懸命にやっている自分がいるから、不安に思いません。後のことを考えて何もやらないよりは、“今を生きる”と思えば何でもできます」と語る安次嶺さん。今後は、ダンスで多くの人に笑顔になってもらうこと、『Little new life』を超えるような作品を作ることに力を入れたいと意気込みます。

 最大限に自分の世界観が表現できる絵とダンスで、人の心を前向きな気持ちに動かしたいと願う安次嶺さんは、全国各地をめぐり、表現を通してその思いを伝え続けていきます。



 



安次嶺周さん【PROFILE】

安次嶺 周(あしみね・しゅう)(37)



 浦添市出身。

 昨年11月に開催した個展は600人を動員。

 会場では絵やグッズの販売も行い、大盛況で幕を閉じる。

 また、パーティーダンサー「粒マスタード安次嶺」として披露するダンスは見る人を爆笑の渦に巻き込み、他の誰にもマネできない新しい表現の手段を確立させた。



 公式サイト:Shu Ashimine Official Site



 



 


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