最近、ハブクラゲをはじめとした、海にいる危険な生き物についてのポスターなどをよく見かけますね。もちろん、浦添市の海にもそういった生き物がたくさんいます。海で遊ぶときには、十分に気をつけ、知らない生き物にやたらにさわるのはやめましょう。また、酢を持っていくなどもしものときの準備もしておきましょう。また、被害にあったときには、応急処置をしたあと、念のためすぐに病院へ行ったほうがよいでしょう。

☆このページにのっていないもの(ハブクラゲなど)は浦添市にはいないという意味では決してありません。

参考文献:「海の危険な生物たち 磯遊びとダイバーのためのガイドブック」琉球出版社


観察へ行くときは、必ず大人の人といっしょに行きましょう。

潮の満ち引きにより、水の深さが急激に変化することがあるので、十分に注意してください。

磯へ行くときは、必ずマリンシューズや長靴などをはいて行きましょう。素足やビーチサンダルでは、けがをしたり、危険生物に刺されたりすることがあり大変危険です。

なるべくサンゴや海草などを踏まないように歩きましょう。

 


●アンボイナ

 アンボイナのようなイモガイの仲間の歯舌(しぜつ)(※下記参照)は特殊な形に発達しており、先端は鋭く、モリのように「かえし」がついていて抜けにくくなっています。歯舌の中は空洞になっていて、毒液が入っています。

 イモガイの仲間はこの毒銛(どくもり)のような歯舌で、生きた魚やほかの貝を刺して食べます。種類ごとにエサとする生き物がちがい、魚を食べるアンボイナは特に強い毒を持っています。また、アンボイナの歯舌は長さが2cmほどもあり、うすい手袋やビニール袋も簡単につらぬくことができます。

 きれいなからを持つため手でつかんだり、砂にもぐっているのを気づかずに踏んだりすると、刺されることがあります。神経毒なのでしばらくすると体がしびれ、呼吸ができなくなり、命を落とすこともあります。

 万が一刺されたら、傷口の心臓に近いほうをひもなどでかたくしばり、歯舌を取りのぞきます。そして直ちに病院で治療を受けましょう。

※貝のような軟体動物は、口の中に歯舌(しぜつ)と呼ばれるやすり状の器官を持っています。これは人間で言えば歯に相当するもので、これで食べ物をこすり取って食べます。

 


アンボイナ。美しい貝です。

▲毒銛(どくもり)のような歯舌の先端。
モリや釣り針ような「かえし」がついている。

▼アンボイナ1個体の体からとった歯舌。23本もあります。


●ウミヘビのなかま

 ウミヘビのなかまはコブラのなかまに近く、神経毒をもち、その毒はヘビのなかまの中で一番強いと言われています。

 沖縄近海には7種がすんでいますが、いずれも自分からかんでくるものではなく、つかまえたり、いたずらをしたときにかまれるようです。

 かまれたときは痛みやはれがほとんどなく、キバのあとだけがみられますが、数時間たつと呼吸ができなくなったり、筋肉が溶けてきたりし、命にかかわることがあります。

 かまれたらすぐに傷口の心臓に近いほうをしばり、毒を吸い出して、急いで病院へ行きましょう。


ヒロオウミヘビ 


●ゴンズイ属


ゴンズイ属
の群れ。
その形から、ゴンズイ球と呼ばれる。

 20cmくらいの、茶色に黄色の2本線のある魚です。ゴンズイ球と呼ばれる群れをつくって行動します。

 背びれ、胸びれ、腹びれなどに毒のとげを持っていて、さわると刺されることがあります。

 刺されるととても痛く、大きくはれ、ひどいときには意識を失うこともあります。

 もしも刺されたら、傷口から毒をしぼりだし、45度のお湯に30~90分ひたします。


●食べると危険なもの


スベスベマンジュウガニ


ヒメイワオウギガニ

 オウギガニの仲間の体はまひ性の毒を含んでいるので、食べてはいけません。
 食べると数分でしびれ、嘔吐し、体がまひして呼吸困難になり、命を落とすこともあります。
 もしまちがって食べたらすぐに病院へ行きましょう。
 手を触れても害はありません。


●その他の危険生物



トックリガンガゼモドキ

 短いとげは先がするどく、毒がある。とげはもろいため刺さると取りのぞくとこができない。数時間ほど強い痛みがあるがしだいに回復する。



イワスナギンチャク

 量は少ないですがパリトキシンという猛毒を持ち、刺されると強いかゆみ、痛み、水ぶくれなどの症状があります。応急処置としては酢をかけ、氷で冷やします。



オニヒトデ

 サンゴを食い荒らすことで有名なオニヒトデ。とげの表面に毒が出る腺があり、とげが刺さるととても痛く大きくはれます。応急処置はとげを完全に取りのぞき、45度のお湯に30~90分ひたして消毒すること。



ウミケムシ

 体の左右に剛毛という毛を持っています。剛毛は管状で中に毒液がつまっており、つついたりするとこれを逆立てます。手でつかむと剛毛が刺さり、とても痛くやけどのようにはれます。刺されたらガムテープなどで剛毛を取りのぞき洗い流します。



ヒレジャコ

 はさまれ注意!!



ハリセンボン

 とげに毒はなく、刺されることもほとんどありませんが、強力な歯をもっているのでかまれないよう注意しましょう。


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