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 ●アンボイナ 
 アンボイナのようなイモガイの仲間の歯舌(しぜつ)(※下記参照)は特殊な形に発達しており、先端は鋭く、モリのように「かえし」がついていて抜けにくくなっています。歯舌の中は空洞になっていて、毒液が入っています。 
 イモガイの仲間はこの毒銛(どくもり)のような歯舌で、生きた魚やほかの貝を刺して食べます。種類ごとにエサとする生き物がちがい、魚を食べるアンボイナは特に強い毒を持っています。また、アンボイナの歯舌は長さが2cmほどもあり、うすい手袋やビニール袋も簡単につらぬくことができます。 
 きれいなからを持つため手でつかんだり、砂にもぐっているのを気づかずに踏んだりすると、刺されることがあります。神経毒なのでしばらくすると体がしびれ、呼吸ができなくなり、命を落とすこともあります。 
 万が一刺されたら、傷口の心臓に近いほうをひもなどでかたくしばり、歯舌を取りのぞきます。そして直ちに病院で治療を受けましょう。 
※貝のような軟体動物は、口の中に歯舌(しぜつ)と呼ばれるやすり状の器官を持っています。これは人間で言えば歯に相当するもので、これで食べ物をこすり取って食べます。 
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